【合格体験記】行政書士にブラック企業で働きながら独学合格したエピソード
行政書士試験に社会人が独学で挑むのってかなり勇気や根気が必要ですよね。
仕事のことや家のことなど普段から忙しいはずなのにどうやって合格するのだろうと疑問に感じると思います。
この記事ではサラリーマンの自分が予備校などに一切頼らずに独学で乗り切った合格体験を書いていきます。
決してきれいなサクセスストーリーではありません
独学を検討している人や今まさに頑張っている人はぜひ最後まで見ていってください。
くろまる
Profile
30代男性サラリーマン
まったくの法律初学者の状態から独学で行政書士試験に合格しました。
勉強は苦手でも仕組化して何とか粘って頑張るタイプです。
保有資格(試験合格含む)
▶行政書士試験合格
▶宅地建物取引士試験合格
▶日商簿記検定2級
▶ビジネス実務法務検定2級
- 行政書士試験合格証を見る
行政書士を目指したきっかけ
私の失敗は勉強開始のきっかけの段階からすでに始まっていました。
何が失敗かと言うと受験生にあるまじき志望度の低さだったことです
私が行政書士を目指したきっかけは「法律系国家資格があったら何かと安心だから」というフワフワしたものでした。
経理マンとして働く中でパラレルキャリアのようなものに何となく憧れていたからでしょう。
なので行政書士が何をするのか全然知らずにその資格のネームバリュー欲しさに学習を開始しました。
仕事も忙しいし予備校で資格取得に20万円近くかけたくないし時間も拘束されたくないから独学にしようという体たらくっぷりでした
当たり前ですがそんな状態ではダラダラ勉強するばかり。
カフェに参考書を持っていって満足して、ちょっと開いてはスマホを見ているような残念な感じでした。
最初の2~3ヶ月は受験生だったかも怪しい状態でした。
行政書士を知って真剣に取り組むようになる
ダラダラと勉強している日が続くなかでどこかで辞めようか続けるかを考えていました。
ある時にこんなことを思いました。
自分にとって目指すべき資格なのか今一度ちゃんと考えよう
行政書士に魅力がなければ時間がもったいないので辞めるつもり満々でした。
調べてみると今までダラダラ勉強していた自分をビンタしたいほどの衝撃が走りました。
- 「まちの法律家」として許認可や市民法務など多様な法務サービスが提供できる
- 会社を相手にすることも個人を相手にすることもできる
- 開業型、行政書士法人勤務や事務所勤務など幅広い働き方ができる
行政書士の資格ひとつで今までと全く異なる働き方を叶えることができる!
行政書士を目指す人が最初に知っておくべきことをこのタイミングで理解し、ようやっと本気で目指す決心がつきました。
モチベーションもそれまでとは比較にならないほどに高い状態を維持できるようになったのです。
多忙な社会人での独学は時間確保との戦い
行政書士の受験勉強は学習時間の確保との戦いでした。
私の会社は決してホワイトとは言えず、どちらかと言えばブラックの部類に入る会社です。
残業もさることながら飲み会も非常に多く休日まで会社の人たちでゴルフに行くなどプライベートはあまり期待できませんでした。
それでも勉強時間をどうにかして確保しないといけません。
私は時間確保のために主に以下の対応をしました。
- 通勤・休憩のスキマ時間を利用する
- スマホ操作時間や動画・漫画などを見ている時間を見直し削れるだけ削る
- 少し早く起床し勉強の時間に充てる
- 仕事が終わったらまっすぐ帰る or 勉強できる場所に立ち寄る
- 余暇のうち削れるものを洗い出してみる
- 習い事などの活動は一時的に中止する
- 出社日に不足する勉強時間を休日で確保する
また、受験を自分だけに留めておかずに周りにも公言するようにしました。
そうすることで予定が無かったとしても誘いを断ることができ学習に集中することができました。
行政書士の勉強中にまさかの他資格に浮気する
行政書士試験を本気で頑張ろうと改めて決意し頑張り始めましたが、順調には進みませんでした。
私は大きな過ちをしたまま学習をしていました
学習計画をほとんどせずにとにかく時間を確保すれば何とかなると思っていた
試験の分析をして学習計画を組むことの重要性に気づいていなかったのです。
戦略のかけらもありませんがとにかく勉強しよう、勉強すればそのうち合格ラインに届くと当時は信じていました。
独学のデメリットでもありますが学習の方法については誰もアドバイスをくれません。
すべて自分次第、当時は自分で誤ったレールを敷いてその上を無心に走り続けていました。
さらには明確な学習の目標が無かったこともあり、途中でまさかの路線変更してしまったのです。
行政書士試験って宅建士試験と範囲結構被ってない?一緒に学習してみようかな
宅建士と行政書士一緒に取れたらお得じゃない?という理由だけで後先考えずに宅建士も同時に目指すようになりました。
宅建士の勉強時間を確保したことで当然ながら行政書士の学習時間は減りました。
1度目の行政書士試験は惨敗
1度目の行政書士試験は180点の合格ラインに対して154点で不合格になる反面、宅建士には一発合格という本末転倒な結果となりました。
自業自得ですが不合格の結果には落ち込みました
宅建士にも勉強のウエイトを置いてしまったことは不合格の理由のひとつですが、もっとも大きい原因はやはり「計画不足」でした。
最後までテキストと問題集を周回するだけの単純な勉強法で試験そのものへの対策がまるでできていませんでした。
- 回答順序・時間配分が適当になってしまい得点源の分野に十分時間をかけられなかった
- 記述対策ができておらず0/60点になってしまった
- 独学に慣れていたので大勢で受験する会場の空気に慣れていなかった
試験当日に実力のピークを持ってきつつ、合格点の180点をどの分野から何点確保するかという戦略がまるで足りていませんでした。
少しの間は落ち込みましたが原因がはっきりしていた分、「正しく頑張れば次は合格できる!」と思うことができました。
独学は誰も学習をコントロールしてくれませんので自分でしっかり計画を練ることが非常に大事だと改めて気づかされました
2度目の試験に向けて学習計画を根本から見直す
1度目の失敗から戦略不足を認識した為、根本から学習計画を見直しました。
- 勉強期間をインプット期・アウトプット期・演習実践期の3つに区分する
- 合格ラインを民法・行政法・憲法・基礎知識でほぼ埋めてしまい商法・会社法・基礎法学は最悪取れなくてもいいと割り切る
- 試験を想定した時間配分や記述対策に十分な時間をかける
以下で使用した教材からスケジュールまで細かく解説しています
行政書士試験は試験範囲をいかに理解するかということばかりに目がいきがちですが、戦略こそ大事だと私は思うようになりました。
試験日当日に実力がピークになるように調整したり、3時間の試験時間を得点源の分野にいかに配分できるかという「合格ライン達成の戦術」が合格率を高めると思って勉強を継続しました。
2度目の受験で200点で合格
2度目の受験は自信はそこそこといった状態で挑みました。
知識量が1度目に比べて圧倒的に増えたという訳ではありませんが、試験自体への対策は1度目と比較にならないくらい十分にできていました。
解答する順番や時間配分、捨て問題の見極めができていると試験中も慌てることなく落ち着いて解き進めることができました。
試験後の自己採点では択一式のみでは合格点まで届いていなかったので記述頼みの状態で合格発表を待つ形になりました。
ですが記述にはそれなりの手ごたえがあったので不安はあまり感じませんでした。
結果は200点で合格することができました
こうして独学だけで無事合格を果たすことができました。
まとめ:独学合格したから分かる大事なポイント
決して順調とは言えなかった自分の合格体験記ですが、寄り道が多かったぶん独学合格を成功させるのに欠かせないポイントも理解できました。
取組み方法を合格チューニングすることが独学合格のポイントだと私は思います
合格ラインを目指せる現実的な計画を立て、落ちやすいモチベーションを維持して挫折せずあきらめなければ合格を達成できると思います。
- 合格ラインをどうやって確保するか分析する
- 学習計画に十分に時間を使ってから学習を開始する
- モチベーション維持と勉強時間確保の優先順位を上げる
しっかりした学習計画があれば必要な教材や学習方法が決まっていきますので後は挫折しないようにモチベーションを維持するのが大事です。
私の全てのノウハウは以下の記事で解説しています
独学で挑もうとされている方は行政書士試験の難易度の前に不安を抱えている人が多いと思います。
ですがしっかり学習計画を練って、その計画を守って学習を続けることができれば合格は十分狙える資格だと私は思います。
この記事が独学合格を目指す人の励みになれば幸いです。