【経験者が解説】行政書士の記述対策!苦手な人が得点源にするための方法
- 行政書士試験の記述が不安な人
- 記述のコツや勉強の仕方がよく分からない人
- 記述で得点を取れるようになった人の経験談を知りたい人
行政書士試験合格を目指すときに記述に不安を感じる人は多いですよね。
記述は五肢択一のように問題の中に答えはなく、すべて自分の頭の中から答えを導き出して40字程度におさめるという何とも抵抗感を感じるような出題形式になっています。
実は私は記述にが苦手でとても苦戦した経験を持っています。
記述が取れない時期がありましたが、努力した結果最後は得点源にまで高めることができました
そこでこの記事では合格を果たした自分の経験から、記述式で得点するための方法を徹底解説していきます。
この記事を読めば記述で得点を取るための正しい努力の方法が分かるようになります。
私の経験を凝縮しましたので、記述を得意分野にしたい方はぜひ読んでいただければと思います。
くろまる
Profile
30代男性サラリーマン
まったくの法律初学者の状態から独学で行政書士試験に合格しました。
勉強は苦手でも仕組化して何とか粘って頑張るタイプです。
保有資格(試験合格含む)
▶行政書士試験合格
▶宅地建物取引士試験合格
▶日商簿記検定2級
▶ビジネス実務法務検定2級
- 行政書士試験合格証を見る
行政書士試験の記述の重要性
記述が合否を分ける
記述は民法2問と行政法1問の計3問で出題されています。
行政書士試験の300点の配点うち記述は各20点の合計60点の配点を占めています。
これって意外とウエイトが大きいのです。
もし記述が苦手で0点なら総得点300点から記述60点を除いた240点から180点を取らなければいけないということになります
行政書士資格は国家資格ですのでたくさんの合格者を出さないように難易度をコントロールしています。
なので記述以外で得点しようと思っても、だれも解けないんじゃないかというような難しい問題も出題されたりします。
試験を作成している側は記述+記述以外の合計で合格点を達成できるような試験難易度に設定しているのです
記述を捨てて合格するのはかなりハードな挑戦となるのでオススメできません。
記述によって不合格を経験した筆者の経験
私自身記述を苦手としていました。
一度目の行政書士の受験では苦手な記述をそのままにして特別対策しないまま試験に臨みました。
結果は記述が0点となってしまい総得点は154点でした。
完全に記述に敗北してしまいました
試験に合格する人は記述を30~40点取る人が多いので、記述ができていれば合格できたという現実に悲しみを覚えました。
そこで二度目の受験は記述でしっかり得点をするという意識でこれからお伝えする学習方法で勉強に励みました。
そして二度目の受験は記述が40点+それ以外で160点となり、無事合格を果たすことができました。
ここでも思ったのは合否を分けるのはやはり記述の出来次第だと感じました。
二度目の受験に向けて知識はブラッシュアップしていたつもりでしたが、難易度の高い問題はやはり解けなかったので記述式以外はそこまで大きく伸びませんでした。
やはり記述はちゃんと対策しないといけないということが分かりました
記述が苦手な人が多い理由
記述が得意な人というのはまれで大半の人は苦手な人が多いと思います。
だからこそ得点源になればライバルと差がつきやすいとも言えます
記述が難しい理由は以下の3つがあると私は思います。
これらを克服するためにはやはり記述対策に時間を使って取り組む必要があります。
記述式に対する私なりのコツと勉強法について解説していきます。
記述式のコツ・対策方法
記述は文章を書くわけではない
記述と言うとどうしても文章能力が必要だと感じてしまう人が多いと思いますが、実際はほとんど必要ありません。
以下は令和5年の記述問題です。
AがBに対して有する貸金債権の担保として、Bが所有する甲建物(以下「甲」という。)につき抵当権が設定され、設定登記が経由された。当該貸金債権につきBが債務不履行に陥った後、甲が火災によって焼失し、Bの保険会社Cに対する火災保険金債権が発生した。Aがこの保険金に対して優先弁済権を行使するためには、民法の規定および判例に照らし、どのような法的手段によって何をしなければならないか。40字程度で記述しなさい。
引用:一般社団法人『行政書士試験研究センター』
問題文はさておき見るべきは解答です
物上代位により、Cによる保険金の払渡し前に、Aが保険金債権を差し押さえなければならない。
引用:一般社団法人『行政書士試験研究センター』
この答えは3つのキーワードから構成されています。
このキーワード3つですが、繋げたらそこでほぼ40字埋まってしまうのです。
キーワード同士を接続詞でつなぐくらいの文章力しか必要ではありません。
自分の意見や考えは不要で条文や判例からキーワードを3つ引き出してただつなげるだけなのです
さらにこれらのキーワードですが、だいたいは以下の構成になっていることがほとんどです。
細かい知識が必要というよりは一般的な判例や条文知識をひねらずそのまま使うので、必要以上に恐れる必要はありません。
部分点を積極的に狙いにいくべし
記述は1問につき3つのキーワードで部分点が割り振られています。
3つのキーワードが全て分からないといけないという訳ではなく、一部でも分かれば得点を得ることが可能です。
この状態でも部分点を得ることができます
あいまいな部分があるからと言って問題をあきらめる必要はなく、分かる部分をしっかり書いて分からない部分は当てずっぽうだとしても良いのです。
対策方法は問題演習と判例・条文学習をセットで行うこと
私のオススメの記述対策は専門の教材を使って学習する方法です。
専門の教材は記述を解くためのガイダンスが充実しているので、記述独特の解き方やコツをより深く理解できるようになります。
さらに教材の問題を解きながら必要な判例知識や条文を理解していくことで、どんな知識が問わやすいのかだんだんと分かってくるようになってきます。
記述以外の学習のときも「この条文や判例知識は記述に出題されるかも!」と思いながら日々学習ができると一気に得点力が上がっていきます
私は専用の教材(みんなが欲しかった)を一冊購入して学習することで安定して記述が解けるようになっていけたので、記述に不安がある人にとってはかなりオススメの方法となります。
おすすめの記述対策用の教材
みんなが欲しかった!行政書士の40字記述式問題集
記述対策に特化した問題集で私も購入したオススメの教材です。
この教材のいいポイントは記述を解くための考え方や方法を順を追って解説していて、その方法通りに何度も繰り返すと得点力がどんどん上がるようになる仕組みになっているところです。
ただただ解くのではなく記述特有の考え方を体で覚えることができる教材なのでオススメできます。
この教材のポイント
・記述で得点するための考え方やテクニックを丁寧に教えてくれる
・例題を元に解答までの手順を丁寧に解説するパートが充実している
この教材の内容・情報量
・約150問と充実している
・多肢選択式も対策できる
この教材の弱点
・直前期のみ駆け込みで学習する教材なので他の時期は特に必要はない
その他の特長
・赤シート付
この教材は記述が苦手な人でも得意になるくらいの丁寧なガイダンスがあり、圧倒的に優良な教材だと感じています。
Amazonの「サンプルを読む」ページにたくさん載っていますのでぜひ見てみてください、丁寧な解説に驚くと思います
出典:Amazon
合格革命 行政書士 40字記述・多肢選択式問題集
記述・多肢選択式に必要な条文や判例知識をインプットしつつ、アウトプットができる教材です。
記述以外にも多肢選択式までカバーできる教材で一冊で二度お得な教材です。
判例や条文のアウトプットがたくさんできる教材としてこちらもオススメです。
この教材のポイント
・記述や多肢選択式に必要な条文知識・判例知識が習得できる
・オリジナル問題も収録している
・重要度と難易度が記載されているのでメリハリをつけた学習ができる
この教材の内容・問題量
・記述や多肢選択式で高得点を狙うには十分
・オリジナル問題も充実している
・「採点者の目」として必須ポイント、間違いやすいポイントを解説してくれている
この教材の弱み
・直前期のみ駆け込みで学習する教材なので他の時期は特に必要はない
その他の特長
・赤シートあり
出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集
記述と多肢選択に特化した問題集でとてもオススメです。。
この問題集のメリットとして、全てがオリジナル問題で構成されています。
記述式や多肢選択は出題数が少ないこともあり過去問にない新しい問題を出題してきます。
オリジナル問題で予想問題を対策できるのはメリットと言えるでしょう。
この教材のポイント
・オリジナル問題を120問以上も掲載
・重要度と難易度が記載されているのでメリハリをつけた学習ができる
・解答を導くためのヒントがある
・基本テキストとのリンクがあるので学習時間に無駄がない
この教材の内容・情報量
・記述や多肢選択式で高得点を狙うには十分
・解答解説以上のプラスアルファの解説が各問題にある
この教材の弱点
・直前期のみ駆け込みで学習する教材なので他の時期は特に必要はない
まとめ
記述は合否を分ける重要なポイントです。
問題集とテキストをたくさん解くことはもちろん優先事項にですが、試験の2~3か月前になってきたら記述の対策をスタートすることをオススメします。
やはり記述は対策しないと得点をしにくい分野ですし、五肢択一を解くよりもっと深く判例や条文知識を理解していないといけません。
そのための学習時間をぜひ確保していただき本番に臨んでもらえたらと思っています。
私のように記述が原因で不合格とならないように役立てていただけたら幸いです。