行政書士試験に社会人が独学合格するスケジュール・学習計画の立て方!
- 行政書士を独学で合格したい人
- 合格できるスケジュールの組み方を知りたい人
- いつ何の勉強をすればいいか知りたい人
行政書士試験合格を目指すときに独学で頑張りたいと思う人は多いですよね。
独学は教材選びからスケジュールを立てるまで全てひとりで行わなければいけないので何かと不安も多いと思います。
私は法律初学者&独学でスタートし、全て自分でやり方を考え実行し合格しました。
試行錯誤したからこそ合格までの最適なスケジュールの組み方を体で覚えました
そこでこの記事では独学合格した私のスケジュールや学習計画の組み方のノウハウを全て解説します。
簡単に真似できる再現性の高い方法ですので、どなたでも無理・無駄のないスケジュールで合格を目指すことができます。
私の経験を凝縮しましたので、独学で合格を目指したい方は最後まで読んでいただければと思います。
くろまる
Profile
30代男性サラリーマン
まったくの法律初学者の状態から独学で行政書士試験に合格しました。
勉強は苦手でも仕組化して何とか粘って頑張るタイプです。
保有資格(試験合格含む)
▶行政書士試験合格
▶宅地建物取引士試験合格
▶日商簿記検定2級
▶ビジネス実務法務検定2級
- 行政書士試験合格証を見る
学習時間と学習開始時期の考え方
学習時間は余裕を持って設定するのがオススメ
行政書士試験の学習時間は600~1,000時間程度とネットに書いてあるのをよく見かけます。
またYouTubeでも500時間で合格!など色んな基準があり、自分は何時間ならいいのかと疑問に思う方が多いでしょう。
600~1,000時間の範囲には資格試験に慣れている人、予備校通いの人、司法書士などの上位資格を目指す人が混ざった数字で参考にしにくいです。
独学合格した私の経験からすると以下を目安とするのがいいです。
- 法律の素養がある人・資格試験の勉強に慣れている人:800時間程度
- 法律初学者の人:最低1,000時間、1200時間程度確保できればなおよし
思ったより時間が必要なのね
学習時間は多めに組んでおくのをオススメします
タイトな学習時間であればあるほど、時間を無駄にできない意識が働くとともに気が抜けずストレスが溜りやすいです。
また多かれ少なかれ事前に組んだ予定ズバリで学習は進まないものなので、ゆとりは持たせておいた方がいいでしょう。
試験日が近づいてきて時間が足りないと焦るよりはゆとりを持ってどっしり構える方が安心できますよね
学習期間は日々勉強可能な時間から逆算してみるのがオススメ
行政書士を独学で勉強する場合はできるだけ早くから学習できるに越したことはありませんが、いつから始めるのが最適なのでしょうか。
1週間などの短い周期をベースに、日々の実際の生活に当てはめてみて現実的かどうかを考えてみるのがいいでしょう。
総学習時間が800時間と1,000時間のそれぞれの学習時間は以下の通りです。
合格までの学習時間が800時間の人の勉強時間
開始月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
1日あたり | 2~2.5 | 2.5 | 2.5~3 | 3 | 3~3.5 | 3.5~4 |
1週間あたり | 16 | 17 | 19 | 21 | 23 | 27 |
1か月あたり | 67 | 73 | 80 | 89 | 100 | 114 |
合格までの学習時間が1000時間の人の勉強時間
開始月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
1日あたり | 2.5~3 | 3 | 3~3.5 | 3.5~4 | 4~4.5 | 4.5~5 |
1週間あたり | 19 | 21 | 23 | 26 | 29 | 33 |
1か月あたり | 83 | 91 | 100 | 111 | 125 | 143 |
いつからでも始められる人は試験1年前の11月から始めるのが理想的でしょう
普段から忙しい、時間の確保の仕方が分からない方は以下でたくさんのアイディアをまとめてありますので、見てみてください。
勉強スケジュール
基本はテキストの読込&問題集の周回
基本テキスト、問題集、六法を正しいものを選びしっかり反復して定着させればそれだけで十分合格ラインが狙える内容になっています。
基本テキストと問題集を繰り返しそれでも分からないことは別で個別の分野に特化した教材を購入するのがいいでしょう
なので独学は基本テキストと問題集選びが合否を分ける分岐点になります。
以下は私が実際に使用していた基本テキストと問題集でオススメです。
大変お世話になった参考書であり、途中で変えることもなく最後まで使用し続けられました
期間ごとのスケジュール
学習期間を1年とした場合の理想的な学習スケジュールとしては以下になります。
知識の吸収としてのインプット、定着させるためのアウトプット、本番を想定した応用実践の3つのステージを経て試験日に実力のピークを持ってくるスケジュールです。
インプット期:深入りし過ぎず外観を理解
テキストを読み込む時期です。
行政書士試験の範囲は広いですが2~3か月程度でざっくり全体のイメージを掴む程度で、分からなければ読み飛ばしていいでしょう。
定着はアウトプットする中で身に付きますのでここはサラっと進めていくのがいいでしょう
テキストを読むだけでは問題は解けませんので、早めに読込してしまいアウトプットに移りましょう。
アウトプット期:間違えた問題をマークしておきどんどん周回
問題集を解いて解いて解きまくる時期です。
問題を解く中で知識が定着していくので大変ですがひたすら解いていきます。
試験本番まで絶対に解ける自信のある問題は次の周回では解かずに不安の残る問題や間違えた問題を解いていきます。
1周にかかる時間はどんどん減っていきます。
理想は試験日までに10周できればかなり定着します
応用・実践期:問題集周回継続+試験演習+個別論点学習
問題集周回は継続しつつも本番を想定した学習が必要な時期です。
試験の雰囲気になれること、試験時間の配分の確認、合格ラインを達成するために強みの分野をさらに伸ばしたり苦手分野を克服したりします。
また、総合的な知識が無いと解けない40字記述や試験直前にまとめて学習したい基礎知識の学習も並行で行うので忙しくなります。
私がこの時期にしていたことは以下となります。
・模試を2つ受験
2024年合格目標:行政書士 全日本行政書士公開模試
2024年合格目標:行政書士 厳選!直前ヤマ当て模試
・過去試験を10年分解く
・基礎知識対策
・民法改正論点対策
・記述式対策
模試で試験の空気や臨場感に慣れ、合格ラインに届くための最後のツメを徹底的にやりこみしました
コスパのいい勉強順序
行政書士試験は範囲が広いのでまんべんなく勉強すると1年の勉強期間をかけたとしても合格ラインに届かない可能性が高いです。
全分野で平均的に得点を取り合格するというのは理想的ですが現実的ではありません
例えば基礎法学や商法・会社法は配点が低い割にやや範囲が広いです。
一方、行政法や民法は範囲は広いですがその分学習すれば得点に結びつきやすい分野と言えます。
メインの出題範囲の行政法・会社法を中心に学習を進めると効率的に高得点を狙うことができます。
基礎知識も配点が大きいけど後回しにしていいの?
いわゆる時事・常識・文章理解で学習が点数になりにくい分野なので他の分野をまずは優先する方がいいでしょう
ただし令和6年度か基礎知識に新たに行政書士法が範囲に仲間入りしている点には留意が必要です。
最小の労力で高得点を狙うためには以下の戦略がオススメです。
- 行政法>民法>憲法の優先順で重点的に学習する
- 試験直前の1~3か月で基礎知識を学習する
※足きりがあるので注意 - 試験直前の1~3か月で商法・会社法、基礎法学の重要論点のみざっくり学習する
※間に合わなければ最悪学習しない
行政法と民法と基礎知識で合格ラインをほぼ埋めてしまい残りを憲法その他で狙っていくのがコスパの良い戦略です。
まとめ:自分がやり切れるスケジュールを立てよう
スケジュールと学習計画を中心に解説させていただきました。
学習計画やスケジュールを組み立てる時に一番大事だと私が思うのは「自分にやりきれるか?」ということだと思います。
YouTubeやネットで「学習は〇時間で十分!」と言っていてもそれは、学習が得意な人や効率よくできる人の意見であることも多く注意が必要です。
自分にできないスケジュールを立ててしまうと試験直前で合格ラインに届かないことに気づいて後悔することになります。
私は自分が怠惰な性格で仕事も忙しかったのでかなり余裕を見て学習スケジュールを組んでいました
自分がやり切れるかという視点で最終的な学習計画を補正してあげると理想と現実のギャップが埋まり、より達成可能な計画ができると思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。